過去ログ - 一方通行「青紫色の携帯電話」
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870: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/03/19(月) 02:12:40.67 ID:HQ735hYIO

〜〜〜

「はぁ、ったくレベル5の第二位様がこんなカス相手になにを手間取ってんだよ」

突如、垣根の前に現れた謎の光線。
それはミサカ00002号の鼻先をかすめ、そのまま直進し、壁を溶かした。

「結局広告塔の第三位はともかくレベル5トップスリーは揃って腑抜けって訳よ」

「そんな腑抜けの演算式叩き込まれて地獄を見たかと思うと超イラつきますね」

垣根達の目の前に突如現れた第四位である麦野沈利を筆頭とした三人組。

「……アイテムって言ったっけ?」

色々な暗い事を見てきた垣根である、暗部組織の存在も知ってはいた。
第四位が属しているチームもあると知って、その事を少しだけ調べてみたりもしたのだろう。

「大正解、おとなしく天井とかいう男を寄越しな」

「冗談じゃない、暗部なんかに渡したらどうなるかは目に見えてる」

「関連資料は一通り目を通したが、テメェらは天井を殺したいほど憎んでんだろ?私達が殺してやるから渡せって言ってんだよ××××野郎」

「断る、って言ってんだろ?」

垣根が表情を引き締めいった。
ミサカ00002号と妹達は暗部組織アイテムのリーダーであり、レベル5の第四位、麦野沈利の隠そうともしない殺気、怒気に彼女から目を離す事が出来なくなっていた。
突然現れた死をダイレクトに連想させる存在は、ギリギリの精神状態で戦っていたミサカ00002号の心には重すぎたのだろう。
そして、妹達が動けないのは、単純な生存本能である。
感情を奪われた彼女らなら、麦野沈利が何者であろうとその存在を無視し、目標である垣根、ミサカ00002号への攻撃をやめたりはしないはずである。
しかし、本能というものは消せない。
『余計な口を挟んだら間違いなく殺される』
死をも恐れる心を忘れた彼女らだが、本能は生きる事を叫んでいるのだ。

唯一動じていない垣根は髪をかきあげ微笑みすら浮かべる余裕を持っている。
戦う事、見知らぬ者と敵対することに慣れているのだ。

「……ま、どうせこいつらに私らは殺せないしあんたらどうする?私は一方通行に会いに行くけど?」

麦野は第一位と第二位が何があっても人を殺せないと確信していた。

―― それが極悪人であろうとね。

「私はここで第二位に超恩を売っておきます」

そう答えたのは、サマーセーターに中身が見えそうで見えない短いスカートをはいた御坂と同じくらいの年代の少女、絹旗最愛である。

「私は……滝壺のところに戻ってようかな」

金髪碧眼の絹旗より少し年上の少女はつまらなさそうに垣根、ミサカ00002号に視線を向けるとため息をついてそういった。

「じゃ、各々適当にやって……」

やる気なさ気に麦野はコツコツと靴底を鳴らしながら妹達の真ん中を闊歩して行く。
途中垣根に視線を向けるが、無視。
そのまま病院の奥と続く廊下に消えた。


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