過去ログ - 一方通行「青紫色の携帯電話」
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893: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/04/08(日) 00:57:55.56 ID:LJhw5GtIO

「死ンだのは、天井に殺されたやつだけか……」

ベッドに横になる、妹達の一人の頭にそっと手を乗せる。

十数秒間そのまま動かず、そして誰も言葉を発する事も出来なかった。

「……よし」

ゆっくりと目を開くと、そう呟きパソコンを貸してくれと、カエル先生に申し出た。

先生は黙ったままパソコンを指差すと、一方通行はそれをカタカタといじり出す。

「御坂美琴、これを初春飾利に渡してくれ。
渡してくれたら後は初春が妹達の心を溶かしてくれるはずだ」

笑顔のまま死を迎える事の出来た、そんな、穏やかすぎる表情に、御坂も垣根と同じような恐怖と気持ち悪さを感じた。

―― それは笑顔の根底は威嚇行動であるという事を痛感させた。
笑顔にも恐怖を感じてしまうのはいわば本能なのである。
それを知らずとも、遠ざけるために笑顔を向けたり、その笑顔を恐ろしいと思い、手を差し伸べにくくさせたりしてしまうのだ。

「じゃあ……な」

一方通行は部屋を出る時、誰にも顔をみられないように背を向け、そうつぶやいた。


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