過去ログ - 一方通行「青紫色の携帯電話」
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979: ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2012/04/28(土) 02:51:36.61 ID:ZUJ42Ia1o

「寒いな」

上条の吐く息は白い。

「そうですね」

「帰ろうぜ。初春が待ってる」

そういうと、上条は携帯電話を取り出し操作した。

「よっし! 御坂と白井も待ってる」

「常盤台の寮は厳しいのに、お二人には迷惑かけちゃいましたね」

「おっかねぇ寮監に怒られるよりも、お前に何かあった方がよほど痛いんだろうさ。
こういう時、まず会ったらなんていうか知ってるか?」

「……はい! 『ありがとうございます』そして、『ごめんなさい』ですよね」

「満点だ」

上条は、笑った。

冬の空は澄んでいて、星が綺麗に瞬く。

そして、ふと佐天は思った。

一方通行は、おそらく今この綺麗な星空が見えていないのだろうな、と。

もし見えていたら、自然とこの星空に手を延ばしたくなるはずなのに、と。


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