過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.12
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566: ◆WNrWKtkPz.[sage]
2012/05/15(火) 21:05:59.75 ID:eaGLKJHto
突然だが俺、高坂京介は今病院のベットで寝かされている。
別に病気が見つかって入院しているわけではなく、家の階段を後ろ向きに落ちて後頭部を強く打ったからだそうだ。
……なぜ曖昧な言い方なのかというと、俺にその記憶が残ってないためである。
いわゆる記憶喪失というやつだ。
一応知識は残っているのだが、なぜか思い出が残っていないので少し不安なのだが、医者が言うには記憶はそのうち戻るらしい。

「京介、あんたさっきから喋らないけど大丈夫なの?」

「疲れたのなら横になっていろ」

こう問いかけて来たのはお袋と親父だ。
両親と言っても記憶がない俺にとっては他人以上家族未満のように感じてしまうのだが……。

「いや、知らない天井だと思って」

「当たり前だ、馬鹿者。記憶がないのだから無理だけはするな」

「ああ、わかった」

既に親父とお袋は記憶喪失について知っているとはいえ、厳ついオッサンにこうも親身に心配されるとむず痒い。

「そういえば妹には俺の記憶について話したのか?」

「それについては、まだなのよ」

今度はお袋が答えた。

「まだって、なんで?」

「あんたは覚えてるか知らないけど、あんた達って前は仲が悪かったのよ。
 それが最近はこっちが心配になるくらい仲が良くなってたみたいだから伝えるか迷ってたんだけどね、お父さんが……」

そこから先は親父が引き継いだ。

「うむ、お前の記憶について桐乃に話すかどうかは京介、お前に一任する」

「へ?」

「お前に一任すると言ったのだ」

マジかよ……そんなんで良いか?

「わかったけど、言えるかどうかわかんないぜ?」

「構わん。言わなかったのならそれはお前なりに考えてのことだろう」

「それじゃあ、お母さん達はもう帰るわね」

話はもう終わったと判断したのだろう、お袋達はそういうとさっさと部屋を出て行ってしまった。
それと入れ違いに扉をノックする音がした。


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