過去ログ - 霖之助と魔理沙のパーフェクトなんたら教室デスマッチ with 慧音
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14:やくたみ[sage]
2011/12/01(木) 02:17:45.50 ID:BP+lHK1ao

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 少し涼しくなった。開け放した縁側からはぼんやりした夕陽が寺子屋に差し込み、霖之助の右肩から長い影法師が伸びている。
彼は隣の冊子をちらちら見やりながら、琥珀の装飾のついた万年筆を淀みなく滑らせていて、
時々疲れた深呼吸のような鼻息と共に肩をすくめる仕草をしたが、それ以外には足も崩さず黙々とその繊細な作業をしている。

「粗茶だが」

 ずっとその作業を眺めていた私は一旦奥に引っ込み、たらいに茶を持ってきて邪魔にならなそうな所に置いた。

「どうぞお構いなく。でも、出されたものは頂きます」

 彼は筆を置き、両手でいかにも丁寧に湯のみに口付けた。
きつく締められた分厚い着物の襟から生える細い首の喉仏が、ゆっくりと、別の生き物のように上下した。

「先生の淹れたお茶はおいしいね。葉の風味がよく出てる」

「ありがとう。霖之助」

 私はたらいを戻しにすぐに引っ込んだ。


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