過去ログ - 霖之助と魔理沙のパーフェクトなんたら教室デスマッチ with 慧音
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やくたみ
[sage]
2011/12/01(木) 02:20:14.16 ID:BP+lHK1ao
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雪が積もった夜、二人でだるまストーブを背に、漆黒の快晴の夜空を、窓の格子越しに眺めていた。
「慧音、どうして?」
「理由なんて無いよ」
彼は二の句を告げないようだった。彼を言い負かすには理屈に頼っては分が悪いことを、私はこの数ヶ月で学んでいた。
「そんなことより私は今、この瞬間の熱を味わいたいよ。理由なんか、どうでもいい」
肩を抱かれた彼の手の平から伝わる熱が、体表を熱するストーブとは別種の温もりを孕み、きっと私の腹にまで染み入っていた。
「満月の夜は落ち着かない。やもすると、君を八つ裂きにしてしまいそうになる」
「それは勘弁して欲しいな」
満月を眺めながら耳元で囁く彼の穏やかな声がひどく私を落ち着かせ、同時にむらむらと沸き立つ強烈な欲情の前兆を感じた。
「本当に見事な月だ」
彼はなんてことなさそうに平坦な声で言う。私の心臓は今も尚激しく鼓動していて、耳を澄ませばその音が聴こえそうだった。
「同じ半妖だからかもな。先に死なれるのも死ぬのも嫌だから。私の友人はもうずっと昔に、一人を残して全て死んだ」
遅れて質問に答えたのは、理性的な話をしていないとどうにかなってしまいそうだからだった。
「でも、それだけじゃないよ。絶対に」
私は目を閉じて暗闇の世界に身を寄せ、後ろでコークスが蒸気を吹き出す音を聞きながら、彼に寄りかかった。
そしてなにも言わず、優しく頭をなでられると、涙が一粒出た。
おしまい
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