過去ログ - 霖之助と魔理沙のパーフェクトなんたら教室デスマッチ with 慧音
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3:やくたみ[sage]
2011/12/01(木) 02:07:29.49 ID:BP+lHK1ao

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 蝉が歯軋りのような声を朝から鳴らす残暑の折、
煮えたぎる油のような日差しがどろどろ降り注ぐ殺人的な快晴の空であった。
里の長屋の群青の屋根瓦は陽に晒されて、染みていた夜雨を煙に立ち上らせ、
地面に程近い猫は土間で泥のように寝そべり、
里から一番近い川原では子供も大人も火照った体を清流に晒して炎天に対抗していた。
里の商店街は悉く暖簾を畳み、店の主は川や山や湖へ避難し、
どこの民家の住人もやはり水辺へ行き、中には杜に囲まれた神社へ行く者もあった。

 その日は近年稀に見る酷暑であり、里のおよそ中心にある寺子屋も、
さすがにこれでは子供の勉学の捗らないことが明らかだったので珍しく暇となった。
しかしよほど熱心な数名の子供は、相変わらず慧音の講義を楽しみにして、筆を用意して教室の机に座っていた。
その日、さしたる理由もなく様子を見に来た慧音は、大粒の汗を顔中に流しながら子供達に平常通りの講義をしていた。


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