過去ログ - 霖之助と魔理沙のパーフェクトなんたら教室デスマッチ with 慧音
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7:やくたみ[sage]
2011/12/01(木) 02:11:23.13 ID:BP+lHK1ao

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 教壇に霖之助が立っていて、机の最後列に魔翌理沙が座っている。
教室の後ろにはいつの間にか観客らしき見知らぬ人達が立っていた。

「以前話したことがあるが、九は永久の久から来ているとか八はたくさんを表すとかいう風に、
数字というのは単なる数量を表すのではなく、その数ごとに固有の意味がある。今日はその続きをやろう」

「なんだそれ? そんな話したか?」

 と、魔翌理沙。言葉を続けようとして開いた霖之助の口が固まり、彼の眉がピクリと動いた。
 私は霖之助の前置きを全く寄せ付けない魔翌理沙の言葉に驚いた。

「魔翌理沙の基本的な戦法ね。去年はこれがうまく決まって魔翌理沙の快勝だった」

 霊夢がなにやら解説し始めた。

「彼女はなんでも自分で調べてこそ身になると考えてるから、人の話は聞いてるようで聞いてないのよ。
さすがの彼女も真面目に聞けば分かっちゃうからね。これは彼女の鉄壁の防御なのよ」

 真面目な顔で語る霊夢に、私はなんと言えばいいのか分からなかった。

「でも、霖之助さんはきっと対抗策を用意している筈よ」

 彼女は一言付け加えた。
 魔翌理沙と一間ほど離れて対峙している霖之助は顎に手を当ててまた話し出した。

「去年、僕は普通に話して魔翌理沙に知識を増やしてもらおうとしたが、悉くそれにやられた。
つまり、記憶力を要求するような話をするのは駄目だ。
一から十までまとまった情報を短時間で網羅するようなことが出来なければならない」

「そんな都合のいい話があるわけ無いぜ。知識は時間をかけて自分で勉強してじっくり増やすものだからな。今この場で私を賢くしようなんてのがそもそも無理があるんだ」

「果たしてそうかな? 僕はこういうものを用意してきたよ」

 彼は花色の着物の懐から何やら取り出した。

「あ」

 魔翌理沙はそれを見て間の抜けた声を出した。


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