過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2011/12/10(土) 19:23:40.96 ID:muetwuoBo
小萌とインデックスはもう泣き止んでおり、クラスメイト達と楽しげに談笑している。
そこにはいつの間にか復活した青髪ピアスも混ざっており、とても騒がしくも楽しげだ。
それでも、上条の耳はどこか靄がかかっているようだ。
すぐ近くの談笑はとても遠く感じ、そしてこうやってインデックスを見ている自分をどこかで眺めているような、そんな状態を錯覚する。
近くには吹寄と姫神が居る。
二人はどこか心配そうにこちらを見ている。それは何となく分かる。
しかし上条はそれに対して何も反応することができない。いや、したくなかった。
何故自分がこんな状態になっているのかは良く分からない上条だったが。
これは、誰にも知られたくなかった。誰にも、関わってほしくなかった。
「おーい、もうちょい挨拶回るスピード上げたほうがいいにゃー。これじゃ全員回る頃には明日になっちゃってるぜい」
だから、そんな土御門の脳天気な言葉は、救いの言葉に聞こえた。
これでとりあえずはここから離れることができる。
自分のクラスメイト達から離れたいと思ったのは初めてのことだった。
だが今の上条さんにとって、この場所は痛く、そして辛かった。
「分かったんだよ。じゃあみんな、私はそろそろ行くね」
「はい! ではでは、また会う日までなのです!」
「元気でねー」
「あんま食い過ぎんなよー」
「むっ、今失礼な言葉が聞こえてきたんだよ!!」
もうみんなの顔には暗いものはない。
それが頑張って作り上げたものなのかどうかは分からないが、全員が溢れんばかりの笑顔を浮かべている。
良いクラスだ、と。上条はやたら客観的な事を思った。
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