過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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422: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2012/08/21(火) 10:45:41.45 ID:g/v3slEao

「まっ、ケンカの一つや二つ、そこまで気にすることないわよ」

「で、でも……」

「自分が悪いと思ったんなら、謝ればいい。アイツだって同じ事思ってるかもしれないし。
 ていうか、私なんかアイツとは常にケンカ状態みたいなもんよ」

美琴は自分で言っておきながら「ふふふ……」と遠い目をして元気なく笑う。
インデックスはその様子に少し気の毒そうな表情になるが、すぐに真面目な顔になり、

「……私、とうまに謝りたい」

「それでよろしい」

「でも短髪。何か偉そうに言ってるけど、短髪はとうまとケンカしても、いつも謝れてないよね?」

「う、うっさいわね!」

インデックスの鋭い指摘に、美琴は顔を赤くする。
彼女は自分ではこのままではいけないとは思ってはいるのだが、なかなか素直になれない。
まぁ彼女らしいといえばそうだし、そこも魅力として見えなくもないのかもしれない。

インデックスは、美琴と話すたびに彼女の魅力を見つける。
話せば話すほど、彼女が外見だけではなく内面も魅力的である事を知る。
正直、羨ましいと思う部分も多い。

「とにかく、そうと決まったら早くアイツのとこに戻るわよ! 他にも気になることはあるし。
 ……ったく、アンタを見つけた時に一応ケータイに連絡入れようとしたんだけど、なんか繋がんないのよね」

「とうまの事だし、いつもの不幸で壊しちゃっててもおかしくないかも」

「凄く想像できるわそれ」

今度は二人揃って溜息をつくと、寮へ向かって並んで歩き始める。
まだ入試期間の休みなので、学生が多く居る第七学区にはお昼前から多くの人が出歩いている。

インデックスはそれを見てふと思い出したように、

「そういえば、私が狙われてるって言ってたよね? こんなに堂々としてて大丈夫なのかな?」

「大丈夫でしょ。たぶんあの女も、こんな人目のつく場所でやらかしたりはしないわよ。
 さすがに街中の人間を洗脳してるってわけじゃないだろうし、警備員とか出てきて困るのは向こうだし」

「それなら、私達がそのあんちすきるっていう人達に助けてもらえば……」

「精神系の能力者の犯行は立証が難しいのよ。警備員もなかなか動いてくれない」

美琴の脳裏に、大覇星祭の時の嫌な思い出がよぎる。

「とにかく、まずはあのバカと合流。その後食蜂を見つけてとっちめるわ」

「あれ、もしかして犯人と知り合いなの?」

「えぇ、すっごく不愉快なことにね。……ねぇ、そういえばさ」

「ん?」

「あのバカとどんなケンカしたわけ? まぁ言いたくないならいいけど」

「…………」

インデックスは少し迷うが、正直に話すことにする。
美琴には結果的に相談に乗ってもらう形になったという事もあるので、断るのも躊躇われた。

美琴に話していると、もっと他に色々言い方があったのではないかと考えてしまう。
しかしその時はおそらくそういう事も考えられないほど動揺していたという事なんだろう。

大方話し終えると、美琴はなぜかガックリしていた。

「……やっぱ分が悪いわね。はぁ」

「短髪?」

「何でもないわよ……」

そう言いつつも、美琴はかなりショックを受けているように見える。
インデックスは特に美琴を傷つけるようなことは言ったつもりはなく、彼女がそんな表情をしている理由が良く分からない。
 


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