過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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54: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2012/01/06(金) 22:09:27.08 ID:1U9rs9Uoo

「ん? 何でみんな笑っているのかな? 子供好きは良い事だと思うけど」

「ミサカもミサカも首を傾げてみたり」

「「知らなくていい」」

インデックスと打ち止めが純粋な目できょとんとしているので、上条と一方通行が声を揃える。
今まで何回か協力したりという事もあったのだが、ここまで息がピッタリになったのは初めてだ。

「もう我慢できないわ!! アンタもくらいなさい!!!」

『うおおお!? ちょ、能力使うのは反則ぜよ!!!』

「うっさいっての!! さぁ、アンタもその頭の中大公開しなさい!!!」

舞台では、怒りに身を震わせた結標が、その能力で強制的に例の機械を司会である土御門の頭に付けさせていた。
ショタ属性が公に晒された少女は明らかに動揺しており、演算を誤って機械が土御門の頭にめり込むという危険もあったはずだが、どうやら大丈夫そうだ。
といっても、これの実験台は完全ランダムで選ばれているので、実は土御門に罪はなかったりもする。
まぁ周りの人間からすれば面白ければ何でもいいらしいので、そんな結標の行動を止める人間などいないのだが。

「……舞夏だな」

「まぁ、予想通りすぎるんだよ」

土御門が機械を付けて少しすると、今度は舞台上にメイド少女が映し出された。
それは上条達も良く知る、土御門が溺愛する義妹の舞夏であり、正直予想通り過ぎてあまり面白みはない。

「ねぇねぇ、あなたがあれ付けたらミサカの事が出てくるのかな? ってミサカはミサカは尋ねてみたり!」

「知るか」

「いえーい、一刀両断!! ってミサカはミサカはヤケクソ気味に言ってみたり」

打ち止めはそういった感じの答えを予想していたのか、あまりしつこく聞かずに諦める。
確かにどう考えてもそんな事をあの一方通行がまともに答えるわけはないので、それは賢い選択だろう。
そんな二人の様子を眺めながら、上条はふとある疑問が頭に浮かぶ。

(俺の場合は何が出てくるんだろうな……)

(やっぱインデックス……なのか? いや、でも…………)

実際、あの機械を上条が付けた場合、インデックスが出てくる可能性は高い。
記憶喪失ということもあって、幼い頃の家族との思い出は何も残っていないし、寮生活なので会う機会も少ない。
その点、居候である彼女とは毎日顔を会わせており、確実に最も長い時間を共に過ごしていると言える。

――だから何だ、と思う。
それならばあの機械でインデックスが出てきても何も不思議ではない。
だが上条はどこかでその事実を受け止めるのを避けていた。
何が嫌で、何を恐れてかはまったく分からないが。
とにかく、素直に認めることが出来なかった。



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