過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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974: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2014/05/01(木) 02:43:55.56 ID:wiguRyO8o

……と、そこまで考えて上条は首を傾げる。

(そういやインデックスはタイプ的にかすりもしてねえな)

それでも、上条は彼女の事が好きだ。
つまりは、今まで公言してきた好みというものは、所詮は表面的なものに過ぎないのかもしれない。
それとも憧れと好意を取り違えているのか。

どちらにせよ、インデックスの事が好きだという絶対的事実は変わらない。
一緒に居ると落ち着くから、暖かいその笑顔が心地良いから、そんな感じに理由を探せばすぐに出てくる。
それらの事柄が、上条が求めていたお姉さんの包容力と合致しているという考え方もできるかもしれない。

ただ、理由を考えること自体、あまり意味のない事のようにも思える。
こういう事に関しては、好きだから好き、それでいいんじゃないか。

すると、ジト目だったインデックスは、キョトンとした表情に変わる。

「何をそんなに考え込んでいるの?」

「……いや、俺は本当に寮の管理人のお姉さんが好きなのか、ってな。別に年上が恋人の絶対条件ってわけじゃないしな」

「女の子だったら誰でもいいって事かな」

「その言い方はまた何か違う誤解を受けそうだからやめてくれ……」

「可愛い女の子だったら誰でもいいって事かな」

「変わってねえよ」

世の中の男子高校生の大半はそんなものだろうが、一応は否定しなければいけないだろう。
実態がどんなものであっても、外向きのイメージを整えておく必要はある。

それに上条の場合は、可愛い女の子という条件だけなら周りに当てはまる者は多い。
そこからインデックスを選んだというのだから、ちゃんとした判断基準はあるはずだ。
正確に言葉で表せる自信はないが。

「……つか、そういうインデックスだってどうなんだよ」

「え?」

「いや、お前だって何だかんだイケメンの方が好きなんじゃないかってさ」

「うーん……そう言われてもちょっと困るかも。そもそも私は、男の人をそういう風に見るっていう事があまりないから……」

「あまり、って事はある事はあるんだな」

「……そんなに気になる?」

首を傾げて、ニコリとからかうような表情になるインデックス。
考えてみれば、上条がこういった事を訊いた事は無かったかもしれない。

そして、その答えについても少し考える必要がある。
あまり直接的に言い過ぎても、ほとんど告白のようになってしまう可能性もあるからだ。
異性として見られていないという彼女の誤解を解く事も大事だが、それでも告白のシチュエーションは選びたい。

「あー、いや、まぁ、答えたくないなら答えなくてもいいけどさ。どうしてもってわけじゃねえよ」

「ふふ、じゃあ言わない」

明るい微笑みでバッサリ拒否されてしまった。
ただ、彼女の好みのタイプを知れないのは残念ではあるが、これは仕方ないと割り切るしかない。
例えどんな答えが返ってきたとしても、上条のする事は変わらない。

それからしばらく、インデックスと二人で楽しくプレゼント開封をする。
やはりどんなものだとしても、自分のために送られてきた物というのは嬉しいものだ。
青髪ピアスからのエロ本やら、麦野からのコンドームやら、反応に困るものも確かにあったが。

美琴からのプレゼントは手袋だった。
メモには「これをボロボロにしないような生活を送ってみなさい」といった言葉。
ぶっきらぼうだが、こちらの心配をしてくれているのが伝わって、胸に暖かいものを感じる。

まぁしかし、何となくだが、結局美琴自身の電撃によってボロボロになるような予感はする。



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