過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2011/12/12(月) 03:21:24.98 ID:UzZKBwkmo
最後の日
目が覚める。
両側に寝ていたはずの淫魔は、いなかった。
僅かに残る温もりは、彼が起きるよりも少し前に寝床を発った事を示していた。
七度目の朝。
いつもと変わらず、鳥が歌う。
暖かい日差しが窓から注ぎ、細胞へと活力を与えるようだ。
どんな運命の朝も、いつもと同じだった。
変わらず日が昇り、変わらず寝床で目覚め、変わらず腹が減った。
普段というか、これまでなら彼女らが先に寝床を出る事は無かった。
それが、何故か無性に悲しい。
恐らくは、サキュバスAが気を利かせたのだろう。
Bを何と言いくるめたのかは分からない。
二つ、規則正しくノックの音が聞こえる。
音で分かる。
『彼女』だ。
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