過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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363: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/13(火) 06:29:16.22 ID:3MnLayldo
どれだけの間、そうしていたのか。
使用人達に幾度も視線を浴び、珍しいものを見るかのようだった。

勇者「落ち着いたか?」

しゃくり上げるような痙攣が治まり、呼吸も整いかけている。
既にシャツは涙と洟でじっとりと濡れている。

堕女神「……は、い。………お見苦しいところを……お見せ、しました」

勇者の胸元から離れ、赤く腫れぼったい瞼と鼻を見られないようにして、彼女が言う。
恥じ入るように隠して、何処から取り出したハンカチで鼻の下を拭う。

堕女神「昼を回ってしまいましたね。今すぐに、昼食の用意を致します」

勇者「ああ、いや。……昼を過ぎているし、軽いものでいい。……運んできてくれ、ここに」

堕女神「はい、畏まりました。…お茶を、淹れなおします」

勇者「いや、いい。お前が淹れてくれたんだからな」

再び席につき、とっくに冷めてしまった紅茶を啜る。
逡巡の後、彼女は遅い昼の準備を整えるため、足早に去って行った。


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