過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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387: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 02:25:24.79 ID:NBSc6G9uo
厨房で、彼女は一人晩餐の準備を進めていた。
黙々、というよりは我武者羅に。
幽鬼のように、感情が薄い表情で。
感情を少しでも出せば、崩れて涙に化けてしまいそうだから。

メインの肉を切ろうと、ナイフに手を伸ばす。
良質なヒレ肉の塊に刃を当てると、まるで布を裁つような音と手応えで容易く両断された。

感情を動かすまいと務めるが、あまりにも、真実は重い。
覚悟はしていた。
何かの変化が王に起こっていた、と。
その変化も、いつかは消えると。
それが、まさか――今日、なんて。

サキュバスA「……お邪魔だったかしら?」

入り口から声が聞こえた。
目を向けるまでも無く、その正体は分かった。
邪険にするつもりは無いにせよ、見られたくはない。
何とか、孤独を保とうと唇を動かす。

堕女神「…いえ。ですが……一人に、していただけないでしょうか」


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