過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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394: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/14(水) 05:20:50.52 ID:NBSc6G9uo
勇者「…ありがとう。忘れられない味だったよ」

ティーカップを傾け、礼を述べる。
熱気を伴った香りが口内に満ちて、残った風味をリセットする。

堕女神「…恐れ入ります。……陛下」

勇者「何だ?」

堕女神「……今日は、少し早めにお部屋に伺ってよろしいでしょうか?」

勇者「…構わないが、それはまたどうして」

堕女神「あなたは、今日を最後にこの世界から去るのでしょう。……少しでも、共にいたいのです」

勇者「……ああ、分かったよ。待ってる」

野暮な事を訊いてしまった、と。
若干の反省とともに、茶を啜る。

最後の一口を飲み終え、席を立つ。
まっすぐに自室へと戻り、最後の夜を過ごすために。

それ以降、彼女が部屋に訪れるまで、口を開く事は無かった。


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