過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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556: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/17(土) 23:11:32.08 ID:0fXm8d2Co
淫魔達と、絶技と淫具を用いた快楽の渦へと飛び込みたかった。
それは――疑えない。
だから自分は迷い、結果として淫魔の国で七日を過ごした。


自分の人生を塗り替えた女神を、怨んでいた。
今になれば、その醜さを受け止められる。
事実として、勇者に選ばれ、血生臭い日々を送らされる事に心のどこかで抵抗を感じていた。
怨みとまで昇華するのかは、分からなかった。
分からなかった、というだけで、十分に可能性として考えられる。


魔王「……だが、軽蔑しようとは思わないぞ、勇者よ。……本来、ヒトとはそういうものなのだからな」

勇者「言っていろ」

魔王「…人間の『王』は、貴様に誇りと強さと正義を求め、”魔王へ挑め”と命じたのだろう?」

勇者「……それが?」

魔王「しかし、我は違う。我は、醜さと弱さと悪を受け入れ、癒してやる事ができる。
   
言葉の調子が一転し、優しげに語り掛けてくる。
高圧的な魔族としてではなく、餌をばら撒いて「拾え」と命じる調子でもなく、ただ、危険な安堵感をもたらす。

魔王「……我は、貴様を”救って”やりたいのだよ」

甘い。
人心を掻き乱す魔王の言葉が、ほのかに甘く、魅了の韻律を伴って吐かれる。
命じられればその身を差し出してしまいそうなほど、その言葉には魅力を感じた。


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