過去ログ - 女「we are…」 幼女「てらーざ!」 姫様「ゴースト。」
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142: ◆N1RGqRourg[saga, sage]
2011/12/16(金) 01:21:11.26 ID:2raG/6lo0

―数年前、母親の訃報により実家に帰省した時。

 地元民の皆が危ないと知っている場所で、私の子供は見てわかるほどの大怪我を負い、
それを目にした私自身も半狂乱になり、親子そろって生死の境を彷徨う昏睡状態になったそうだ。

―そして、その当時の私の記憶にあるのは、闇の中の河だった。

 小銭を握り締めて、ゆらゆらと一人揺れる木船の上で気がついて、
墨汁などよりも尚黒く、どろどろとした河の水を見下ろして心がとても冷えてしまった。
 どこからか砂嵐のような音が聞こえ、じりじりとスピーカーの焼け切れていくような音が耳の中を木霊し、
視界が、フィルムが焼け落ちるようにただれ、そこから様々な腕が伸び、私に掴み掛かってきた。
何故だか、片手に握り締めた小銭を絶対に離してはいけない気がして、体全体でその片腕を包み込んで守った。

 ひた…っと、一つ、小さな手が触れた。

―赤い水のしたたる、私の子供の腕だった。


 そこで私の記憶が途切れ、気付いたときには病院のベッドの上。

何があったのかを詳しく聞いても、納得のいく話をしてくれる者はだれもいなかった。


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