142:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga sage]
2011/12/22(木) 13:33:01.65 ID:hLj0OaUF0
部室から校門までの道は思った以上に静かだった。風で木々がざわめく音もなくて、他に歩いている生徒もあまりいない。
歩きながらあかりのことを聞いてみようか考えてみたが、隣の綾乃はなんだか緊張しているみたいにときどきこっちを見ては目を逸らすなんてことを繰り返してる。
なんでそんなことになってるのかなんて知らないけれど、なんだかそれは可愛く見えた。
空もだんだんと暗みを帯び始める頃に、私と綾乃は校門についてそこで待っているメンバーを見つける。
千歳「あ〜、綾乃ちゃ〜ん」
あかり「あ、京子ちゃんも一緒だ〜」
千歳「………ええもんや」
その中の一つの声に体が強張ったのは、多分気のせいじゃない。
二人の待ち人の一人、あかりの姿に私の体は強張った。
京子「あ、あかり……」
あかり「ん、どうしたの京子ちゃん? 寒いのかな?」
そう言ってあかりは近づいてきて私の手をギュって握る。握ってから、京子ちゃんの手冷たいね〜と笑顔で言った。
なんだか、それが無性に私の心でチクリって痛みになった。
京子「大丈夫だから」
あかり「だってこんなに冷たいよ?」
綾乃「……」
千歳「混ざってくればええやん」
綾乃「ちょ、千歳!」
そんな風に二人が話をしてるから、私は残ってる冷たい手で綾乃の手を握る。なんだか、それだけでチクリとした痛みはなくなった。
代わりに茹でダコみたいな綾乃と、眼鏡外した千歳が出現した。
綾乃「ちょ、歳納京子、い、いったいなにを!」
千歳「ええわ〜、とってもええわ〜」
あかり「京子ちゃんの手、早くあったまるといいな〜」
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