過去ログ - 京子「アッカリーン」
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147:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga sage]
2011/12/23(金) 12:36:44.87 ID:AwPsdz+c0
千歳「綾乃ちゃん、うちらはこっちの道やで〜」

綾乃「そ、そそそ、そうね!」

二人の言葉と共に綾乃の手が私の手から離れていく。

あ…、思わずこぼれた言葉は誰にも聞こえてないみたいだったけど、それが何を求めて口からこぼれた言葉なのか。

離れた手はとても暖かくなっていた。今さっきまでずっと握ってもらっていたからだけど、なんだか少しばかり安心したのは間違いなかった。

あかり「それじゃ、私たちはこっちなので」

千歳「うん、ほな、明日な〜」

綾乃「ま、ままた、あ、あしたね!」

京子「……うん」

細々と言葉を返し、二人と別れて帰り道を歩く。

街灯が照らす帰り道、まだ握られている手はもう温まっていた。

温まっているけど何も言わなかった。なんだか、今言葉を発してしまうといけいない気がしたから。

コツコツ、二人分の足音が響いては消えていく度にいつも通りになろうと思ったけど、やっぱりなれなかった。

あかり「京子ちゃん?」

不安を帯びた声が耳に入った。見ればあかりはなんだか怖がっているように縮こまりながら、まだ私の手を握っていた。

どうかしたんだよ〜、寒いのか〜、なら温めてやるぜぇ〜、そんな言葉を出せばいいのに。

京子「……なに?」

どこか冷たい、そんな言葉が漏れてきた。


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