196:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/01/10(火) 18:50:32.11 ID:JSkoPqAA0
結衣「私ね、あかりのこと好きだよ。愛してるよ」
静かな部屋の中に、私の言葉がむなしく響く。
あかりはその言葉に、ありがとうとごめんなさいを告げた。
車がは通り始めた下校道、抱き締めあってる私とあかり。
こうして抱き締めてもらってると、そのことをぶり返しそうになるから離れる。
結衣「ごめん」
あかり「ううん、結衣ちゃんが落ち着いてくれてあかりうれしいよ」
そう優しく告げてくれるあかりに、今さっき突きつけてしまった約束。
もう信じられなくなる。
あかりは進学校に行ってしまうという現実、できればそんな約束破ってくれてもいいのに。
でも、そんな力は私にはなくて、多分あいつなら変えられるんだろうななんて思う。
結衣「あかり」
あかり「大丈夫だよ〜、あかり決心だけは固いから」
そう言って笑うあかりは無駄に寂しそうで、無理してる気がして、でもそれをどうにもできない私がいて。
流れた涙を拭きとって、あかりにそれじゃ、帰ろうかって告げる。
あかりはそれに元気良く返事をしてくれて、横に並んで歩いてくれる。
私は、今でもあかりを愛している。だから、同時に幸せになってほしいって思う。
それが、あかりの信条としている、手の届く範囲の人が幸せになれますようにって言うものを踏みにじってしまうことになったとしてもだ。
だから、早く気付いてほしい。
その時が来たら、私はそれを押す側にまわれるだろうから。
だんだんと寒くなるこの頃、12月中間で雪が降るんだろうなって考えながら、私とあかりは帰り道をいつも通りに帰っていった。
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