288:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/07/02(月) 15:08:47.16 ID:d2wa2gKg0
―ちなつ―
結衣『これでよかったの?』
その少しだけ苛立った言葉を耳に入れながら、私は今さっき京子先輩に送ったメールを思い返す。
お節介かもしれないし、もしかしたら悪い意味に捉えられてしまうかもしれないけど、それでも結果的にそれが良い方向に進めばいいなって思った。
ちなつ「はい、結衣先輩」
結衣『あかりを綾乃とデート当日に、鉢合わせるように私を動かして、これで満足?』
ちなつ「先輩、怒ってます?」
結衣『それを聞いてどうすんだ?』
電話の向こうの結衣先輩は本当に怒ってるみたいだった。
それもそうだよね。
今日の結衣先輩とあかりちゃんの買出しの予定は、私が結衣先輩に頼んだことなんだから。
いや、頼んだことって言うよりは、間違いなく脅迫に近いものだったと思う。
だって、さすがに私ではあかりちゃんと一緒に出かけることはできない、あの日のこともあるし、なにより京子先輩に出会ってしまう最悪のリスクは必ず避けたかったからだ。
だから、あかりちゃんが心を許してる結衣先輩を使った。ただそれだけだった。
結果的に、私はみんなから恨まれるようなことを、影でこそこそやってる悪女になったわけだけど、それはかまわない問題だった。
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