306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/10/04(木) 23:39:04.69 ID:W1gLbwPW0
―あかり―
ちなつ「あかりちゃん、おはよう」
あかり「おはよう、ちなつちゃん」
いつもだったらもっと早くに家を出るのに、今日は遅れて家を出た。
だからかもしれない、久々にちなつちゃんに会って学校に向かってる。
道にはちょっとばかり雪が残ってるのを見ながら、隣で歩くちなつちゃんの様子を伺っている。
ちなつ「どうしたの、あかりちゃん」
あかり「う、ううん。なんでもないよ」
なんでもないなんてこと無い。
ちなつちゃんが何を考えてるのかなんて分からないけど、ちなつちゃんは私が来るのを待っていたんだって思った。
よく見てみたら、ちなつちゃんにしては髪が整ってなかったし、少しばかり寒そうにしてた。
何か私に用があるからだと思うけど、私はそれを聞けないままでいた。
だって、聞いて何か変わるってことも無いって分かってるから。
ちなつ「今日も寒いね」
あかり「そうだね、雪も降ったからね。みんな風引いたりしないといいけど」
ちなつ「……あかりちゃんは、どうするの?」
あかり「防寒対策?」
ちなつ「もう、分かっててはぐらかしてるでしょ」
あかり「……」
ちなつちゃんの真剣な目が、あかりを射抜いてる。
ああ、ごまかせないって思う。
ちなつちゃん、こういうことすごく鋭いから。
でも、このまま話しをする気になんてなれないから、足を近くの公園に向ける。
遅刻しちゃうかもしれないけど、ちなつちゃんが逃がしてくれるなんて思えないから。
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