過去ログ - 妹の手を握るまで
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15:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/08(木) 22:14:38.85 ID:402Yz1H7o
翌日


?「ほら、起きて! いつまで寝てるの」

兄(・・・・・・何だ?)ムニャムニャ

?「いい加減に起きてよ。学校遅刻しちゃうよ」

兄(妹? いやそんなわけが)

?「いい加減にしろ!」バサ

兄「・・・・・・いきなり布団はぐなよ。起きるから、ほらちゃんと起きたからさ」ウーン

母「やっと目を覚ましたわね。あんた今日は大学行かなくていいの?」

兄「あれ、母さん? 妹じゃないんだ」

母「・・・・・・妹がこんな時間に家にいるわけないでしょ。あんた何寝ぼけてるよ」

兄「いや。何か自分が中学生になったような錯覚を覚えた」

母「はぁ?」

兄「中学の頃まではいつも妹が俺を起こしてたからさ」

母「ああ、懐かしいね。あの頃はお母さん、忙しかったからね。寝起きの悪いあんたを起こすのは妹に頼んでたんだわ」

兄「忙しいのはあの頃も、だろ」

母「まあ、そうなんだけどね・・・・・・何? あんた、お母さんに起こされるより妹に起こされる方がよかったの?」

兄「んなことないけど」

母「あんたの中では昔のいい思い出なのかもしれないけどさ」

兄「いい思い出なんて言ってねえじゃん」

母「あの頃、妹はあんたを毎朝起こすのすごく嫌がってたのよ」

兄「へえ、そうなんだ(そうだったのか。唯一の兄妹の微笑ましい記憶だったのに)」

母「そうそう。あんたなかなか起きないし、布団はぐとパンツだけで寝てたりで。本気でもうお兄ちゃんを起こすのいや! って妹が嘆いていたのを今思い出したわ」

兄「・・・・・・」

母「それよかもう昼過ぎなんだけど、あんた大学はどうしたのよ」

兄「ああ、今日は休講多かったんで休む」

母「多かったんでって、やってる講義がひとつでもあるなら行きなさいよ」

兄「だって今日雨だし。やってる講義だって出欠取らないしさ」

母「まじめにやんなさいよ。そうしないと就活の時に苦労するよ」

兄「そういう母さんは? 雨だから会社さぼったの?」

母「ばか。あんたじゃあるまいし。お母さんは昨日徹夜で仕事になっちゃって、さっき帰ってきたの。そしたらあんた、まだ寝てるし」

兄「そか」

母「お昼食べる?」

兄「うん、腹減った」

母「じゃあ、そばとラーメンどっちがいい?」

兄「・・・・・・カップ麺?」

母「そうよ。仕事で疲れてるけど、愛する息子のために特別に作ってあげる」

兄「・・・・・・」


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