495:SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[saga]
2012/01/02(月) 22:15:27.28 ID:mK7XNpp0o
委員長ちゃんが釘を刺してくれたのか、あたしになんかに興味がなかったのかわからないけど、あたしが彼氏先輩に口説かれることはなかった。無事にレズじゃないアピールを果たしたあたしは、相変わらず恋愛に関心がなく家族(特に駄目人間のお兄さん)のことしか話さない妹ちゃんとこれまで以上に親しくなっていった。
もちろん親友としてだけど、あたしはそれだけでも満足だった。
こんなことがあった。同じクラスの男の子に放課後呼び出され告白された。もちろんあたしは断ったんだけど、断るにしてもその子に逆恨みされないように細心の注意を払って断った。
「あたし、お付き合いとかまだよくわかんないから。ごめんね」
これは本当に誤算だったんだけど、その時既にあたしが先輩を好きらしいという噂が広がっていてその男の子もそれを知っていたのだ。
「どういうつもり? 俺より好きなやつがいるならそう言えばいいじゃん。よくわかんねえとか言うことねえだろ」
結局その子にはしばらくつきまとわれ恐い思いをしたんだけれど、そのことをグループの子に聞いた妹ちゃんが直接その男の子に注意してくれて、それ以降その男の子に悩まされることはなくなった。
妹ちゃん。華奢でか弱そうな外見の下に強烈に強い意思がある。グループの女の子たちに一目置かれているのもうなずけた。あたしは、このときから妹ちゃんがどういう子なのか何を考えているのか必死に探ろうとした。
あたしは妹ちゃんといるとくだらない話ばかりしている。学校のいろいろな噂とか、最近好きなアーティストの話とか。妹ちゃんはあたしの話を楽しそうに聞いてくれるけど、でも、妹ちゃん自身はあまりそういう話をしてくれなくて、自分から話し出すのはいつも家族のエピソードが多かった。それも(彼女が言うには)うざいお兄さんの話。それでも、あたしは妹ちゃんの隣で妹ちゃんを独占して話しているだけで幸せだった。
思い出そうとすればいくらでも思い出せる妹ちゃんとの出来事。夕暮れの下校、冬の朝の登校。学食でのひと時(あたしはママが作るお弁当だったけど妹ちゃんの両親は仕事で忙しいとかで、妹ちゃんはいつも学食派だった。うちの学食は持ち込みOKなのであたしはいつもお弁当を持って妹ちゃんに付き合っていた)。そんな不安だけど幸せで充実した日々も長くは続かなかった。委員長ちゃんの制止も効果がなかったのだろう。
彼氏先輩が複数の女の子と縁を切り、妹ちゃんに告白したのだ。
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