過去ログ - 妹の手を握るまで
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649:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/09(月) 23:38:09.03 ID:8CpsmRrMo
「え?」
あたしは一瞬血の気が引くような感覚に囚われた。まさか、レズのこの子が。まさか、あいつのことを?

「妹友ちゃん、あんたまさかあのクズのことを」
自分でも余裕のない声だったと思う。

「違うよ。校内で一番人気のある人を好きなことにした方がいいでしょ」
妹ちゃんは既に落ち着きを取り戻したみたいだった。

「何でよ?」
あたしは妹友ちゃんを睨みつけた。

「あの、別に自慢じゃないんだよ? でもね、この噂が広がるとあたしが好きだってことになってる男の人があたしのこと気になるかもしれないし」

「・・・・・・それで?」

「それでね、その人に彼女とかいたら、その子に悪いでしょ」

「はぁ。あんたそれって自分が誰よりももてるって言ったのと同じだよ」
一気に怒りのボルテージが下がり、あたしはむしろそこまで自分に自信のある妹友ちゃんに飽きれていた。

「でもまあ、そうかもね。あんた妹ちゃんと一緒で可愛いし」

「可愛いなんてそんな」
どういうわけか妹友ちゃんは顔を赤くした。

「そこで顔を赤くなるとこも可愛いわ。あたしが男なら放っておかないレベル・・・・・・でも、だからって何であのクズになるの?」
そこは確認しておかなければいけないポイントだった。

「それはね。先輩もてるし1年生の女の子が自分を好きらしいって噂だけで行動したりしないでしょ?」

「どうかなあ」
あたしは考え込んだ。

「意外とあいつまめだしなあ。それにあいつだって、妹友ちゃんとか妹ちゃんくらいレベル高い子と付き合ったことないだろうし」

「そ、そうなの」
レベルが高いと言われたせいか妹友ちゃんは再び顔を赤くした。

「あいつが本気にならなきゃいいけどね。でもまあ、話はわかったよ」
この子が妹ちゃんを自分に繋ぎとめるためにこんなことまでするのはやり過ぎだと思ったけど、まあ彼女がここまで思い込んでいるなら止めるのも大変そうだった。
でも、一言だけ釘を刺しておこうか。

「でも」

「え?」

「妹ちゃんとは親友でいるだけにしといた方がいいよ」

「同性愛とか関係なく、妹ちゃんはいろいろ難しいと思うなあ」


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