過去ログ - 妹の手を握るまで
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803:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/17(火) 22:47:11.25 ID:IpfYatZ3o
高校生になるとあたしはお兄ちゃんへの恋心をはっきりと自覚するようになった。他人から見ればスポーツもせず部屋にこもってゲームに熱中している大学生に過ぎないかもしれないし、あたしだってお兄ちゃんの良さを説明しろと言われてもうまく説明できなかったと思う。

でも理屈じゃなかった。幼い頃から特に親しいわけでもないお兄ちゃんしかあたしの目には入らなくなっていた。ただ、同時にお兄ちゃんがあたしのことを全く女性として意識していないこともわかっていたし、万一この恋が成就しても兄妹間の恋愛という世間一般では不毛とされる関係であることも理解するようになっていた。

高校入学後の生活は、変化の少ない生活を過ごしてきたあたしとっては、めまぐるしい生活となった。

新しい友達。

・・・・・・そして、お兄ちゃんへの不毛な片想いに疲れたあたしが、お兄ちゃんを忘れようとして初めて男の人の告白に応えたあの日。

先輩は見た目は乱暴だったし我がままだったけど、本当はすごく繊細で優しい人だった。それでも、付き合い出してからもあたしは先輩に本心から心を許したことはなかったと思う。
・・・・・・そして身体も。

お兄ちゃんのことを忘れるためには、もっと先輩と深い仲になった方がいい。あたしは何度もそう考えたけど、そうできなかった。

一つには常にいつかは先輩を傷つけるのではないかという不安があたしの中にあったこと。
それから自分でもバカみたいだったけど、万一奇蹟がおきてあたしがお兄ちゃんと結ばれる時に、あたしはお兄ちゃんが初めての男性であって欲しかったのだ。



・・・・・・自分でも予想だにしなかった。途中いろいろあったけど、高校2年の冬。あたしはお兄ちゃんと結ばれたのだ。


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