834:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/19(木) 22:17:34.45 ID:5b3z4PZMo
お兄ちゃんの熱は相当高いようだった。あたしは少し悩んだけど思い切ってお兄ちゃんの額に手を当ててみた。熱を測るまでもなく相当高熱みたいだ。
しばらくしてお兄ちゃんはそのまま寝込んでしまった。
その間あたしはおかゆを作った。正直に言うと料理が下手なあたしには作り方さえ知らなかったので、リビングのパソコンでおかゆの作り方を検索するところから始めなければならなかった。
何とかおかゆを作り上げたけど、お兄ちゃんはずっと眠り続けていた。
夕方、お兄ちゃんの部屋から人が動いているような気配というか振動のような揺れを感じたあたしは、お兄ちゃんの部屋に向かった。お兄ちゃんが目を覚ましたのかもしれない。
「お兄ちゃん起きた? 入るよ」
ドアの前で声をかけたあたしが部屋に入ると、どういうわけかすごく慌てた様子のお兄ちゃんが毛布に包まって赤い顔であたしを見上げた。
よほど熱が高いのだろうけど、何か後ろめたい表情でもあった。
あたしはおにいちゃんの何か慌てている様子には構わず、お兄ちゃんの額に手を当てた。
「少しは熱下がった?」
相変わらず熱っぽいお兄ちゃんの体温があたしの手に伝わりなぜかあたしは少し動悸が早くなった。
「・・・・・・全然下がってないね。お兄ちゃん? ・・・・・・大丈夫?」
「大丈夫、だと思う」
あんまり大丈夫な様子はなかったけどお兄ちゃんはそう答えた。
「インフルエンザの季節じゃないのに、相当熱高いみたい。はい、熱測って」
「熱測っておくから何か食べるもの持ってきてくれないかな?」
お兄ちゃんはそう言った。よかった。おかゆはもう用意してるので暖めればすぐにお兄ちゃんに食べてもらえる。
あたしはキッチンでおかゆを暖めお兄ちゃんの部屋にそれを運んだ。
お兄ちゃんの体温は38.9度だった。これでは明日も大学は休まないといけないだろう。あたしも高校を休もう。
あたしがそう決めた時、あたしの携帯が鳴った。
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