946:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/25(水) 22:40:46.66 ID:WrmlNkbKo
翌朝あたしは学校に何とか間に合う時間に起きられた。あたしは制服に着替えてからお兄ちゃんの部屋に行きお兄ちゃんを起こした。おにいちゃんの部屋の中にはお酒の匂いが充満しているみたいだった。
ようやく起きたお兄ちゃんは案の定ひどい二日酔いだった。
「・・・・・・気持ち悪い」
お兄ちゃんは枕に顔を押し付けるようにしながら呻いた。
「うん。お酒臭いよ、お兄ちゃん」
「おまえ、どうして家にいるの? 学校はどうした」
「・・・・・・お母さんに、これからはあたしがお兄ちゃんを起こしなさいって言われたから」
「それはいいけど、おまえ学校遅刻じゃねえの?」
「・・・・・・お兄ちゃん、なかなか起きてくれなかったから」
「そりゃ悪かったけど、俺なんて放って学校行けばよかったのに」
あたしはそれには答えなかった。
「あ、ちょっと、悪い。トイレ行くわ」
お兄ちゃんはよろめきながら起き上がった。きっと吐き気がするのだろう。
「おまえももう学校行けよ」
よほど苦しいのかお兄ちゃんの顔は真っ青だった。
「・・・・・・うん」
あたしは答えた。もともと学校に行くつもりで制服も着たのだけど、今の苦しそうなお兄ちゃんを見ていると登校する気がだんだん揺らいできた。
二日酔は病気じゃないというけど今のお兄ちゃんはこのあいだ高熱が出た時よりも苦しそうだった。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「よくわかんねえ」
お兄ちゃんはよろよろと部屋を出てトイレに向かった。
あたしは時間を確認し自分の携帯を取り出した。この時間ならもう担任の先生は職員室にいるはずだった。
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