過去ログ - 妹の手を握るまで
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960:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/26(木) 22:22:35.24 ID:1OhvfVmto
瞬時にあたしの心は決まった。
「お兄ちゃんにならいいよ」

遠まわしな愛の告白のような言葉。それはあたしたちらしいのかもしれない。長年お互いに無干渉だったお兄ちゃんへのあたしの告白のは、愛してるとか好きではなくお兄ちゃんなら触ってもいいよなんて言葉だった。

「・・・・・・いいの?」
お兄ちゃんも恥ずかしそうだったけど、もう誤魔化すことなく言った。

「昨日も言ったじゃん。嫌じゃなかったって」

「・・・・・・本当にいいのか」

妹「お兄ちゃんがしたいなら」

あたしは黙ってベッドにうつ伏せになった。さすがに仰向けになるのは恥ずかしかったから。

「・・・・・・結局スウェット着てなくてよかったね」

「ちょっと寒いからエアコンの温度上げて」

「・・・・・・最後まではダメだよ? 触るだけね」

あたしの言葉にお兄ちゃんも頷いた。

「わかってる」
お兄ちゃんがあたしの隣に横たわった。

「ちょっと狭いね、ベッド」

「シングルだからな。なあ?」

「何?」

「やっぱり怖い?」

「昨日ほど怖くない」
これは強がりではなかった。どきどきしていたけど恐怖心や戸惑いは昨日とは異なり全く無くなっていた。

「そう・・・・・・」
沈黙の中にテレビの笑い声だけが響く。この場にはひどく不似合いなBGMだった。

「テレビ消して」

「うん」

「・・・・・・何もしないの?」
お兄ちゃんは戸惑って、ためらっているようだ。あたしは両手をお兄ちゃんの首に廻しお兄ちゃんにキスした。

「・・・・・・嫌だった?」

「い、嫌じゃねえよ」

「そう」

「妹!」
突然お兄ちゃんがあたしの名前を低く叫び、あたしはお兄ちゃんに抱きしめられベッドに押し倒された。


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