過去ログ - 妹の手を握るまで
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972:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/27(金) 22:24:10.49 ID:qSeizNVEo
「今日は妹ちゃんの大好きなお兄ちゃんは来てくれないの?」
委員長ちゃんは話題を変えてあたしに言った。

「・・・・・・来てると思うよ」
あたしは答えた。

「え」
それを聞いて先輩は少し慌てたようだった。

「せっかく大切なお兄さんが来てるのに、案内とかしないの?」
ちらっと先輩の方を覗った委員長ちゃんは、先輩の反応を無視して話を続けた。

「・・・・・・うん。妹友ちゃんが案内してくれるって言ってたから」
あたしの言葉からは少しだけ苦いニュアンスが滲み出ていたかもしれない。

「・・・・・・あんた、それでいいの? いつもは少しでもお兄ちゃんと一緒にいたいオーラを出してるのに」

「・・・・・・おまえ、余計なこと言うな」
そこで委員長ちゃんの言葉に先輩が反応したけど、次の委員長ちゃんの暴言に一瞬で黙殺された。

「あんたこそ女同士の会話に口出しするな! クズ」

「お兄ちゃんには会いたいけど、妹友ちゃんの邪魔は出来ないし」
それはあたしの正直な気持ちだった。

「え? 何々。妹友ちゃんって妹ちゃんのお兄さんのこと好きなの?」

「多分、そうじゃないかな。あ、妹友ちゃんにはこの話は内緒だよ」

「わかってるけど」

「ふ、ふふ。うふふふ。妹の兄貴に彼女が出来そうとか。何て素晴らしい展開なんだ」
何か不自然な先輩の反応。この言葉はあたしに向けられていたのか。それとも無意識のうちに気になっている委員長ちゃんへのものだったのか。

「だから。あんたは少し黙ってろ」
委員長ちゃんは相変わらず先輩の方を見ないで言った。


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