過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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100: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2012/01/14(土) 22:04:46.90 ID:IwzLwZi40

「……ははは、離れなさいよぉ! 何をいつまでも抱き着いているのよ!!?」

「ん? ああ、ビリビリか。何怒ってるんだお前? やっぱり勝負云々かぁ?」

「アンタが抱き着いてるからでしょ! いいからさっさと放せぇ!!」


美琴はそう叫ぶと、自身を掴んでいる腕を割と丁寧に外し、少年の胸を両手でぐいっと押した。追い打ちでポカポカ殴ったりもした。
間違いなく、御坂美琴は照れていた。上条から離れてなお、頬は少し紅潮しているし、挙動が先ほどのそれよりも女の子っぽい。
おそらくこれまでそんな経験に乏しかったのかもしれないし、上条当麻という男が彼女にとって少し特別なのかもしれない。

で、その彼女はというと、何度か灰色のプリーツスカートを軽く叩き、自らを落ち着かせている。
よほど上条当麻に抱かれて動揺したのだろう。しかし、何とか落ち着きを取り戻して本題へと話を進めようとする。


「あぁもう。アンタって本当にムカつくわねっ!」

「意味の分かんねえキレ方すんな! あの金髪が押したからぶつかっちまっただけじゃねえかよ」

「ぶつかっただけじゃないでしょ! もう、とにかく勝負よ勝負!」

「だからどうしてそうなるんだよ。いいじゃねえか、無能力者の俺と違って十分強いだろお前」

「その無能力者に負けっぱなしってのが気に食わないのよ!」

「…はぁ。全然俺の話聞いてくれないし。おい土御門。さっきのことはひとまず置いとくとして、コイツを何とか説得してくれ」

「説得って何よ? アンタが勝負しさえすればそれでいいじゃない!」

「やだって言ってんだろ。もう今日は疲れたんだよ、補習とか居残りとかで!」


もう勘弁してくれ、という様子の上条に対して既に戦闘態勢ばっちりの御坂美琴。このままだと話が平行線でまとまらない雰囲気だった。
そこでツンツンヘアーの高校生と茶髪のお嬢様中学生は、同時に横で見物している土御門の方に顔を向ける。お前、何とかしろってことらしい。
上条当麻は何とかして目の前の中学生を説得して穏便に済ませてくれ、と。御坂美琴は何とかしてこの馬鹿を説得して戦う方向にしてくれ、と。
いや、何で俺が…と言ってやりたかったのだが、対峙する2人のうち、男の方は右手の拳を強く握りしめ、女の方はバチバチと電気を発している。
本当に2人とも何とかしたいらしい。しかし、こうなると今度は土御門元春の安全保障上の問題になってくる。というか、下手すりゃ死ぬ。


それに、土御門としては迷う必要も無かった。今のところ、彼は一人で動く方が好都合だ。



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