過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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150: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2012/02/14(火) 04:19:31.02 ID:bswlQR1P0

彼の額に一筋、まるで日本刀で斬られたかのようにスッパリと傷が付き、血が流れ始めた。それこそ、少女の背中の傷のような赤いラインが。


「あー。もう来やがったか」


慣れた口調で呟く土御門は、参ったとでも言いたいような感じで自身の頭をガシガシと掻く。触れた部分から髪の色が金から赤に変わっていく。
その様子を横目で見ていたインデックスは、もう背中の傷口が開くことも気にせずに少年に向かって叫び続ける。


「何てことを! 君、もう動いちゃダメなんだよ! どうしてそんなことを!? 君だって知っていたはずなんだよ!!」

「ああ…。そりゃ知ってるぜよ。何せ、身をもって体験しているからにゃー……」

「だったら何で…!?」

「へっ……。言わせんな恥ずかしい…」

「冗談言ってる場合じゃ……っ!? ゲホッゲホッ!!」


どうやら興奮しすぎてインデックスは咳き込んでしまったらしい。しかも、咳の中には空気だけでなく血まで混じっていた。
もう一刻の猶予も無い。一つの命を救うために、一つの命を賭ける。土御門元春は決意の元、式神に自分の魔力を込めた。


(ないてよろこべ。テメエのなみだはかいふくようのアイテムだ)
「水ゾ泉ヨリ湧キ出デテ流ルル。其ノ象徴ノ色タル黒ハ生命ノ形ヲ正シク示ス」


少女の瞳に、泉のような涙が浮かんでいるように見えた。




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