過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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◆sk/InHcLP.
[saga sage]
2012/02/22(水) 00:41:36.68 ID:FR3rivc20
「……方法なら………ある…ぜ……」
「えっ?」
もうどうすることも出来ないと思い、それでもこの場を離れられずにうずくまっていた少女の耳に、土御門と呼ばれていた少年の声が届く。
血の海から目を離して倒れている身体を見てみると、金色の髪を真っ赤に染めた少年が、死にかけながらも左腕を路面に突き立てていた。
続いて右手にも力を入れ、首も持ち上げ、震える両脚を無理矢理に動かして、土御門は何とか建物を背もたれにして座ることに成功した。
うつぶせになっていたため、顔やサングラスも赤く染まり、Yシャツはもうその役割を果たしていなかった。もはや赤い襟付きシャツだ。
だがそんなことよりも心配されるのは彼の肉体だ。額からまだ新しい血が溢れ出し、赤い海から脱出してなおシャツは湿り気を保っている。
そして、時折咳と混じって現れる吐血。彼の意識が安定したとはいえ、問題は何一つ解決していなかった。本当に方法などあるのか?
「ど、どういうことかな?」
「簡単な……こと…。この街………学生の…だから、、、生は……能力…済み……ゲハッ」
「ゆっくりで大丈夫。あまり興奮しないで」
「だが……開発される…学生……れば………。…発する側の……人間も……この街には……る」
「つまり、その『ちょーのーりょく』を学生たちに教えている人もいるって話だね。…まさか!」
「…そう………学生……駄目でも……、教師なら……。…師は……能力者では……いからな」
少年の言葉は、まるで習って間もない言語を話しているかのように途切れ途切れではあったが、その真意はちゃんとインデックスに伝わった。
要するに、この学園都市にも能力者ではない人間は存在しているということだ。つまり、才能が無い人間もこの街にはいるということだ。
ここで言う才能とはいわゆる『超能力』の才能のことである。先天的・後天的の差はあれど、この才能があるというのは少々厄介なものだ。
なぜなら、彼らは魔術を使えないから。魔術は、才能の無い人がそれでも才能のある人に追いつきたくて開発された技術なのだから。
だから、今必要なのは学生以外の人間。教師以外でもいい。会社員、大工、研究員……。この際ニートでもいいし、医者ならなお良しだ。
とにかく、誰でもいいから学生以外の人間が必要だった。それで、何とかこの少年の命を繋ぐことは出来る。本当に藁にもすがる思いだ。
しかし、この状況をどう説明する? 普通の人間は、血まみれの高校生と白装束のシスターのセットを見て何を思い、どんな反応をするのか。
今度はそちらの方が心配だ。もうあれこれ言っている状況ではない、というのに。だが、そんな危惧はまたしてもこの男が取り除いた。
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