過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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2: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2011/12/08(木) 00:06:27.56 ID:LKoMR9wE0
と、そうしているうちに少年は財布から適当に札を何枚か引っ張り出し、カウンターに置いていた。


「…ほい。確か『苦瓜と蝸牛の地獄ラザニア』だったから、このくらいの値段だろ?」

「ん…。ああピッタリだ。いやー、君は良い子だねぇ」

「他人にそんな評価受けたのは生まれてこの方初めてかもしれないぜい」

「そうなのかい? 少なくとも、他人の注文した料理の代金を払うって段階で凄いと思うけどな」

「いやいや、無償でそんなことするほどオレは甘くは無いぜよ。ちゃんと条件付きさ」

「条件?」

「んー、まぁそんなに難しいことじゃないんだけどにゃー。…今回の件、内密に頼むぜい」

「は? ああ、まぁお金は受け取ったし、彼も悪気があった訳じゃないだろうから彼の件に関しては構わないが…」

「あっ、不良連中のことは別に摘発してくれても構わないぞ。オレの知ったことではないし」

「ならよし!」


交渉成立だ。
あのツンツン頭の少年も一応は容疑者といえばその通りだが、彼には悪気はないようだし、正直店としても面倒事は御免だ。
後はあの『武装無能力集団』の連中を警備員にとっ捕まえてもらえば万事解決といったところか。
さて、他にすることがあるとすれば……


「…君、一体何者なんだい?」

「ん? オレか。そうだなぁ…」


「…オレは土御門元春。さっき食わず逃げした上条当麻の『友達』だにゃー」


そう言って金髪の少年は不敵な笑みを浮かべ、そのまま踵を返して店から立ち去った。
彼とすれ違ったウエイトレスはその容姿に視線を奪われたようで胸にトレイを抱えたまま固まっている。
…実はあの男、サングラスを取れば物凄いイケメンなのかもしれない。
こうして第七学区での小さな事件は、親切な金髪クンによって丸く収まったのだった。



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