過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
↓
1-
覧
板
20
6
:
◆sk/InHcLP.
[saga sage]
2011/12/08(木) 00:11:32.28 ID:LKoMR9wE0
「さて。問題は山積みだけど、とにかく一個ずつ片づけていくしかないか」
夏休みの初日とは思えないほど重いため息をつい吐いてしまう土御門。
とにかく、『侵入者』の保護・送還は同じく外から来た『ゲスト』に任せておけばいい。
そのためにわざわざ科学の街にオカルトを招いたのだし、彼女たちには仕事をさせておこう。
それに、彼は『侵入者』の行く先に心当たりがある。
「おそらく、例によって『不幸』はカミやんのトコだろうな…。いや、落下系ヒロインが来訪したのなら幸運か?」
不幸、と表現するしかないと言ってしまうのは、科学に囲まれた街に住む者として少なからず抵抗があるものだ。
しかし、そう表す以外に方法が無いと断言できるほど、隣人・上条当麻は不幸な人間だった。
スーパーの特売に間に合うことはまず無いし、買った卵は大抵割れるし、名門常盤台中学の女子中学生にはよく絡まれる。
…一部不幸には見えない内容もあったが、どうやら本人は幸運とは解釈していないらしいので、彼にとっては不幸なのだろう。
そんな上条当麻なので、至極当然のように今日は土御門と一緒で補習がある。
だが、その前にまた一つ『不幸』が彼の元に到着した、という気がしてならなかった。
何せ『こういう厄介な事情に巻き込まれる』のが上条当麻であるし、しかも故意にそうなることを望んでいる者もいるのだから。
だとしても、土御門元春のやることは変わらない。彼は、彼自身の仕事をこなすだけだ。
「さて、兎にも角にも、天気も良いし布団でも干すか」
現在の時刻は8時15分。今日の学校集合時間は確か……9時だったか。となると、そろそろ朝食をとるなり身支度を整えるなりした方が賢明だろう。
だが、家でご飯を食べようにも、土御門という男は基本的に家事が全くできない子なので、今日もまた買い食いで済ませることにする。
なぜ一人暮らしにも拘らず家事が駄目なのかというと、それは彼の愛する義妹・土御門舞夏の影響が大きい。
彼女は兄とは違い、メイドのスペシャリストを育成する繚乱家政女学校に通い、なおかつ『実地研修』に出ることを許されているエリートだ。
つまり、土御門舞夏は家事のエキスパートでもあり、よく研修に託けて兄の家事の手伝いに来るため、実質ダメ兄貴は家事をほとんど行わないのだ。
とはいえ、そんなスーパーメイド見習いの義妹は兄の寮に住み込みで働いている訳ではないので、さすがに朝の仕事くらいは自分でしなければならない。
幸い、布団を干すくらいなら土御門でも簡単に出来る。というか、五体満足の高校生男子が布団も干せないというのは本当にまずい。
彼は簡易ベッドから雑にシーツを剥がすと、少々年寄り臭い掛け声とともに布団を持ち上げた。声と一緒にため息まで漏れてしまう。
そして、その足でベランダに向かい、布団を掛けてやろうかと思ったのだが……
「…………あれれ?」
素っ頓狂な声が、思いがけず口をついて出ていた。抱えていた布団は、いつの間にか床の上にあった。
それが本来掛けられるべき場所、つまりベランダの手すりには、なぜかもう白いモノが干してあった。
いや、正確にはモノではない。それは、誰がどう見ても女の子だった。
全身を包む白い修道服は袖や襟、額などには金糸の刺繍が施さている代物で、髪の色は銀という英国風の少女だ。
年齢はおそらく自分より二つか三つ下の、どちらかといえば可愛い系の女の子である。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
219Res/247.71 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1323270319/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice