過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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◆sk/InHcLP.
[saga sage]
2011/12/27(火) 20:03:29.75 ID:EIsrHllW0
「了解したぜい。んじゃ、オレは色々と準備してから来るから、お前はここで大人しく待ってろよ」
「早くしてほしいかも!」
「はいはい…」
今度は心からの苦笑を顔に出した金髪の少年は、足早に上条の部屋から立ち去ることにする。ダラダラしていると間違いなくまた怒られるだろうし。
玄関に辿り着くと、そこに自分の靴が無いことに気がつく土御門。そういえば慌てて自分に部屋を飛び出したので靴を履いてくる暇がなかったのだ。
しかし、土御門は躊躇うことなく上条家の靴を一足借りることで問題を解決した。というか、戻ったときに返せば良いだけの話なのだし。
「すぐに戻ってくるからにゃー!」
「ごろごろーごろごろー」
「…聞いちゃいないぜよ」
苦笑いが呆れに変わる頃、少年はドアノブを回して一度帰宅しようと進む。さて、彼女にはなるべく早く温かいご飯を与えなければならないだろう。
そう思うと、世界の裏で暗躍し続けてきた少年の顔にも自然と笑みが湧いてくる。彼の中ではいつからか失われていた感情だと思っていたのに。
皮肉気味にそう考えた土御門は、彼にしては素直な表情を浮かべながら、天を、正確には天井を仰いだ。
すると、サングラスの奥に隠された彼の瞳が、また今まで通りの翳りを取り戻し始めた。
「……気を抜いている場合じゃ、ないよな」
陰は、青いフィルターによって封じられ続ける。
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