過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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8: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2011/12/08(木) 00:14:10.15 ID:LKoMR9wE0

「おなかへった」

「う、うにゃー……」

「おなかへった」

「………………」

「おなかがへった、って言ってるんだよ?」

「ああもう、己はそれしか言えんのか! もっと他に言い方は考えられないのか!?」

「ほえ?」


可愛く小首を傾げる純白シスターさん。どうやらなぜ土御門が怒っているのかよく分かっていない様子だった。
まあ、それも仕方のないことではある。何せ、再会とは言っても彼女は自分のことを覚えているはずがないのだから。
そう頭で理解してはいても、感情を処理するのは難しいものだ。ていうかなぜコッチに落ちてきやがった。
てっきり悪巧みが大好きなこの街のトップ様が、上手いこと隣りの部屋に着くように仕向けたかと思っていたのに。

……とはいえ、いくら何でもこのままにしておくのは不味い。さて、どうしたものか?


「あー…。も、もしかして最近話題の空から降ってくる系のヒロインかにゃー!?」

「おなかへった」

「ひょおっ! これは朝から補習で憂鬱だった土御門さんへのご褒美ですたい?」

「おなかへった」

「さすがは学園都市。長年の夢が叶ったぜよーっ!」

「おなかへった」


会話が成立しない。
というか、これだけボケてやってるのに一切ツッコミが無いとちょっと泣けてくる。スラングに疎いのは相変わらずのようだ。
…いや、これはただ単に空腹のあまり会話すらままならない状態なのかもしれない。おなかへったしか言ってないし。
そう思った土御門は、部屋の真ん中にあるテーブルにたまたまあった焼きそばパンを掴み、少女に見せつけることにする。


「…ほーれー。お主が欲しいのはこの焼きそばパンかぁ〜?」

「ありがとう、」

「とはいえ、ただでやる訳には…」

「そしていただきます!」


がおーっ!、と女の子とは思えないほどに大きく口を開いた銀髪少女は、そのまま食欲というベクトルをもってしてパンに向かって跳んだ。
もう少し具体的に言うと、土御門元春の腕目掛けて思い切り跳ね、そのまま腕を引き千切らんばかりの勢いで噛みついた。
普通の人間、特に隣人の上条当麻ならば抵抗すら出来ずに噛みつかれそうなものだが、


「そう来ると思ってました。ぽいっ」

「がおおおおおーっ! ってあれ、うわぁ!?」


びだーん。
としか表現しようのないコミカルな音をたてて、床に猛スピードで落下してしまった空腹シスター。
動きを先読みしていた土御門が部屋の奥へパンを投げたので、それを少女が追っていったのだ。
当然、空中でパンを追いかけた少女は部屋に向かって真っすぐジャンプし、綺麗な弧を描いて床に追突した。
修道服の加護が無い、顔面から思い切って。



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