過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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84: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2011/12/31(土) 23:40:34.91 ID:jr7xRC6w0

「………」

「………」


沈黙。兄妹揃って何も言葉を発しない状態。妹は兄の回答を待っているし、兄は答えを出さずに口を噤む。
こういう静けさにあると、人は様々な言い訳を思いつくものだ。病気で寝込んだとか車に轢かれたとか、突拍子のないものばかり。
だが、そんな緊張感ある空間を、一人のシスターがぶち壊す。


「あっ、そういえば言ってたね。ほしゅーがあるから急げー、とか」

「な、何故そのようなことをおっしゃるのだぜい!? 今から何とか『知りませんでした』で通すつもりだったのに!」

「む。でもなー兄貴、家で『補習だるいにゃー』とか言ってたぞー。誤魔化すなんて始めから無理があるなー」

「そ、そうだったかにゃー?」

「そうだぞー」

「………」

「………」


再び口を閉ざした兄妹。その両方をキョロキョロと見比べながら若干の疎外感に襲われるのはインデックスだ。
ただでさえ慣れない街、しかも他とは一線を画した異色の地。彼女の中に妙にあった自信が崩れ去っていく。
このような形で不安で押しつぶされそうになった少女の意識を揺さぶったのは、


「よーし。掴まれ兄貴ー。今から補習行くか心配だから私が連れてってやろー」

「いやあの舞夏サン? 掴まれじゃなくて捕まえただよね? 女子中学生とは思えない握力で腕が握られている訳なのですがー!」

「さぁ、学校へれっつごー」

「うぎゃああああああああああああああああああああああああーっ!! 掃除ロボの全速力は人間には毒だぜい!!?」


情けなくも妹に引き摺られて(しかもバイクくらいの勢いで)補習へ連行されていく土御門元春の悲鳴であった。



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