過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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96: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2012/01/14(土) 22:00:40.18 ID:IwzLwZi40

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結局あのまま補習は夕方まで続いた。日の長い夏とはいえ、夏至を過ぎたため少しずつオレンジの時間帯が早くなっていく。
その自然が生み出す明るい色の背景とは裏腹に、男2人は非常にやつれた様子で帰路に着いていた。


「あー、やっぱり終バスおわってんじゃん」

「うーん。カミやんがもう少ししっかりしてればにゃー」

「うるせえ。俺じゃなくて小萌先生を恨め。連帯責任ですーって言ってたあの笑顔を」

「連帯責任だからカミやんを恨んでいるのだぜい?」

「……。ごめんなさい」


隣りで歩いている上条当麻は、もう反論する元気もないくらいお疲れの様子だ。それに比べ、土御門の方は割とケロッとしている。
これは、小萌先生がすけすけ見る見るでかけた時間の割合が、上条と土御門で9:1くらいだったことに起因している。
要するに、ほぼ上条当麻の独壇場だったのだ。おかげで、土御門少年は随分と楽が出来たため、疲労はそこまででもない。
なので、上条としてはさっさと家に帰ってのんびりしたいところなのだろうが、


「あっ、いたいた。この野郎! ちょっと待ちなさいっ!」

「ん? カミやん、アレってもしかして…」

「……あー」


人生、そう簡単にはいかないものらしい。特にあの上条当麻の人生である。補習や居残りが終わったからといってハッピーとは限らない。
そう、今ちょうど道端で女子中学生に大声で止められているのだ。活発だがどこか気品もある、茶髪に制服姿の美少女の登場である。
ちなみに普通の男子高校生ならば、中学生とはいえこれくらい可愛げのある少女に声を掛けれれば幸運と思うのだが、上条はどうも例外らしい。
その証拠に、ツンツン頭の高校生は聞こえなかったふりをしてそのままこの場を立ち去ろうとしていた。


「ちょっとっ! アンタよアンタ! 止まりなさいってば!!」

「…あー、またかビリビリ中学生」

「ビリビリ言うな! 私には御坂美琴っていうちゃんとした名前があんのよ!」


出会った相手に自分のフルネームを教えてくれる律儀な中学生だ。そして、ベージュ色のサマーセーターの胸の位置に手を当てて自己アピール。
その自己主張の少ない控えめな胸に手を当ててもなー、と言おうものなら間違いなく件のビリビリとやらが飛んでくるのだろう。
それもそのはず。彼女は学園都市では有名な発電能力者。最強の電撃娘、名門常盤台中学にも2人しか在籍していないレベル5。
少女の通称は、学園都市第三位の『超電磁砲』の能力者、御坂美琴。人は彼女のことを常盤台の超電磁砲と呼ぶ。



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