117: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/16(金) 20:10:55.44 ID:0CLrAeMro
「ただいま」
播磨が刑事と会ったその日、本来ならその後すぐに帰る予定だったのだが、
“とある事情”で寄り道をしてしまったため、少し遅れての帰宅となってしまった。
「おかえり拳児くん。今日も遅かったのね。バイト?」
Tシャツ姿にショートパンツという、緊張感のかけらもない格好で和子は出迎える。
「ああいや、そうじゃねェ。ちょっと寄り道」
「そうよね。アルバイトにしては早いものね。それより今日の夕食」
「ん?」
「カレーにしてみた」
「またか」
「いいじゃない、カレー」
「……」
「まあ、下手なもの作って失敗されるよりはマシか」
播磨は半ばあきらめた気持ちで着替えに向かった。
制服を脱ぎ、部屋着に着替えながら播磨は色々と考える。
昨年発生した女子中学生失踪事件に、何らかの形で巴マミという少女が関わっているのは
間違いない。
しかも、夜中に街中を歩きまわるというマミの行動も怪しい。
単に暇だから歩いているだけなのか、それとも何か目的があるのか。
いずれにせよ、直接話をきいたほうが良さそうだ。
そう思った播磨は、夕食後に再び街に行くことを決意するのだった。
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