153: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/18(日) 19:27:23.75 ID:+zrhUEmho
「へえ、初めて描いたにしてはなかなか上手いじゃないか」
連休明けのある日、播磨は東京の出版社にいた。
「はあ、どうも」
「絵も、なんていうか可愛らしいね。わりとしっかりとしたプロットになってる」
「そうなんですか」
「それにしても、ちょっと失礼だけどキミのような男の人がこんなメルヘンチックな絵を
描けるとはね」
「はあ……」
「クオリティとしては、まだ第一線級とは言えないけど、なかなかいいものを持ってるよ」
対応した若い編集者は、比較的好意的な言葉で播磨の作品を迎えてくれた。
(それにしても俺が漫画を……)
自分でも信じられない行動だった。
播磨が絵を描いたことを喜んだまどかを見ているうちに、何かをやりたくなった。
それが漫画だったのだ。
いつの間にか描き上げた播磨は、それを出版社に持ち込んでいた。
「あ、これは」
ふと、播磨の目にとある漫画雑誌が目に入る。
いつも買っている雑誌だが、見たことがない表紙だ。
「あ、いい所に目をつけたね。これは今週発売されるジンマガの最新号だよ。もう出来てるんだ」
「はあ……」
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