21: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/11(日) 19:46:04.06 ID:3NsOQz0Wo
とりあえず移動しようと思ったけれど、腰が抜けている少女は歩くことはできないだろう。
「仕方ない」
意を決した播磨は少女を抱き上げる。
思った以上に軽く、そして柔らかい感触。
「へ? 何を」
「すぐ近くのベンチまで移動する。大人しくしてろ」
播磨は少女と、少女の持っていたカバンを抱えて、近くの公園のベンチまで走った。
*
夕闇に染まりはじめる公園のベンチ。
播磨は買ってきた農協夏ミカンジュースをメガネの少女に手渡した。
「あ、ありがとうございます」
微妙なチョイスにもかかわらず、少女は素直に受け取る。
「落ち着いたか」
「はい。もう大丈夫です。すいません、私なんかのためにこんな親切にしていただいて」
「いや、別に……」
「……」
「それよりどうして、あんな所にうずくまってたんだ? 危ないだろう」
「あの……、それは」
702Res/519.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。