218: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/21(水) 20:14:16.31 ID:KyaUPy36o
そして、ついに病院にたどり着いた。
(いる――)
なぜだかわからないけれど、播磨はこの場所にまどかがいることを感じ取った。
(どこだ)
ふと、横を見ると車いすを押した看護師の姿が目に入る。
(ちょうどいい)
そう思った播磨は看護師に声をかけた。
「すいません」
「あ、播磨くんじゃない。まだバイトの時間には早いでしょう?」
「いや、バイトじゃないっすよ」
顔見知りの看護師であった。
「どうしたの?」
「あの、背が低くて髪を二つに結んだ中学生くらいの女の子見ませんでしたか?
見滝原中学の制服を着ていると思うんっすけど」
「ああ、その子なら、あっちの第二病棟のほうで見たわよ」
そう言って看護師は指差す。
「そうっすか。ありがとうございます」
播磨は、看護師に言われた方向へと走って行った。
まどかは近い。
焦りが大きくなっていく。
(何でこんなに不安なんだ)
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