253: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/23(金) 21:27:23.03 ID:FKxMrm+Ho
まどかは顔を上げた。
彼女の両目からは大粒の涙がいくつもあふれ出ている。
「どうせ何もできないなら、知らないほうがよかった」
まどかは両手で自分の顔を覆う。
「……拳児くんには、そんな気持ちは……」
「ふざけるなよ」
「え?」
「ふざけるなって言ってんだよ!」
ドンッ、と思わず彼はテーブルを叩いてしまう。
テーブルの上に置いてあったコーヒーカップやスプーンが少しだけ浮いて高い音を響かせた。
「ひっ」
「そうやってお前ェ一人で抱え込むつもりか? そうれでどうなる」
「それは……」
「周りのことを考えたことがあるのか? お前ェが悩んでいるのを傍から見て何もできねェんだ。
言っとくがなあ、お前ェみてェに悩んでる奴は、お前ェだけじゃねェんだよ……!」
「……」
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