262:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/24(土) 18:02:06.40 ID:UqEfXJhDo
「能力がまったく効かないなんて……」
「別に効かないわけじゃないよ。ただ、お前たちは能力を過信して油断しただけさ。俺は拳法部で毎日鍛えられているからね」
色丞狂介。こう見えて拳法部のエースである。
「くそ……」
その時、
「ジャッチメントですの!」
妙にオバサンくさい女の声が聞こえた。
「あ、キミは」
狂介が振り返ると、そこには常盤台の制服に、緑色の風紀委員(ジャッチメント)の
腕章をはめた中学生の姿があった。
彼女は、レベル4の移動能力者(テレポーター)であり、ここまで瞬間移動でやってきた
のである。
「あらあら、色丞さんではありませんか。不良が暴れているという通報を受けてきてみれば」
「やあ、白井さん」
ふわふわな髪の毛を二つに縛ったお嬢様口調の少女、白井黒子であった。
「もう、風紀委員でもないのに、こういうことをあまりしてもらっては困りますのよ」
「いや、どうも放っておけなくてね」
「正義感が強いのは結構ですが、学園都市にはあなたが知らないような能力者がたくさんおりますの」
「わかってるよ」
「本当ですの?」
「まあ、ね」
「ちょっとお待ちなさい!」
そっと逃げようとする不良たちを止める黒子。
「手伝うよ」
と、狂介はどこからか持ち出したのか、荒縄を手に取って不良たちを縛る。
そして、あっという間に亀甲縛り三人分が出来上がったのである。
「その技術、驚愕に値しますわね」
「そう?」
「でも縛るなら、もっと簡単でもよろしくてよ」
「はは、そうだね、ははっ」
色丞狂介の乾いた笑い声が、学園都市の夜にこだました。
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