289:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/24(土) 18:30:13.09 ID:UqEfXJhDo
自分が、NGを出してしまった。
確かに、バラエティの仕事ということで甘くみていた部分はある。
けれども、決して手を抜いたりしたわけではない。
「江頭さん!」
「エガちゃん! 大丈夫なの?」
周囲の物々しい雰囲気に気が付き、千早は視線を上げた。
水槽の上にスタッフが集まる。
待機していた白衣姿の医師がタオルで江頭の体を拭きながら色々と調べている。
「ちょっと下ろそう」
数人がかりで江頭を抱え、水槽から運び下ろす。
下にはすでに、車いすが待機しており、それに乗せられた江頭はスタジオの外へと連れて行かれた。
「あの……」
「休憩お願いします!」
スタッフの一人が叫ぶ。
「わかりました、江頭さんの回復待ち! それまで休憩で」
ディレクターのその言葉で、緊迫した空気が一気にゆるんだ。
「……」
力が抜ける。
千早は、まわりに誰もいなかったら、そのまま崩れ落ちてしまいそうな気持だった。
*
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