318:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:22:52.25 ID:GEEMDRZko
律の視線の先には、数人の男子生徒に囲まれた秋山澪の姿があった。
「ねえ、秋山さん。一緒にやろうよ」
「いや、俺と」
「俺といこうよみよちん」
「秋山さん」
そんな澪の様子を見て律はニヤリと笑う。
「あたしにいい考えがある」
(どうせまたロクでもないこと考えてんだろうな)
播磨はそう思ったが、それは口に出さないようにした。
*
そして放課後である。
学校のグラウンドには、上体操服に下ジャージ姿の播磨拳児と秋山澪の姿があった。
「おい、どういうことだ田井中」
「律……」
二人は困惑した様子で、目の前にいる田井中律を見る。
「いやあ、播磨は競技に出場したい。澪は、周りによって来る男子どもを追っ払いたい。
その二つを同時にできる名案だと思ったんだけどねえ」
そう言って得意げな顔をする律。
「何が名案だ。秋山は確か、男が苦手なんだろう?」
「まあ、その男嫌いを治すための治療も兼ねてるっていうかね、テヘッ」
律は片目を閉じる。
「……はあ」
この時点で、播磨は律との会話をあきらめた。そして、隣にいる澪に声をかける。
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