321:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:26:38.80 ID:GEEMDRZko
声を出しているのだが、どうも息が合わないのだ。
(どうしよう)
焦る澪。
「もう一度やるぞ」
「うん、わかった」
そして転倒。
「うわ!」
「ふぎゅっ!」
情けない、と澪は思った。
「大丈夫か秋山」
「ああ、大丈夫。播磨くんこそ」
「どうってことねェ」
播磨の気遣いが心に痛む。
(ああ、せっかく彼が我慢して付き合ってくれてるのに、これじゃあ……)
澪が落ち込んでいるその時、
「みおちゃああああん、播磨くううううううん!」
聞き覚えのある声がグラウンドに響いた。
「?」
顔を上げると、友人の平沢唯が走ってきている。
「唯!?」
そして、彼女は二人の前で立ち止まった。
「はあ、はあ、はあ……」走ってきたせいで、息を切らしている。
「どうした? 唯」
と、澪は聞いた。本来なら、部室で練習をしている時間だ。
「なんか、澪ちゃんと播磨くんが二人三脚をやるって聞いて、これを持ってきたの」
「え?」
彼女の手には、赤と青のカラーが懐かしいカスタネットがあった。
「カスタネット?」
「うん。なんかね、二人三脚はリズムが大事だって、体育の先生が言ってたから、
リズムならカスタネットかなあって、思って」
「……?」
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