330:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:42:12.82 ID:GEEMDRZko
翌日、播磨は昨日と同じ場所で水を飲む。
言うまでもなく、腹は膨れない。
いっそのこと、野草でも獲って食おうかとさえ思い始めた時、
「あ、あの」
不意に誰かが声をかけてきた。
「田井中か? 別にいらねェって……」
律かと思った播磨だが、どうやら違った。
律よりも髪が長くてつり目の少女。
「秋山?」
「あ、ごめんなさい」
「いや、別に。どうした、こんなところで」
「その、播磨くんにお……、お弁当を」
「なに?」
さすがに水飲み場で立ち話も気分が悪いので、播磨は中庭に場所を移した。
「何で急に弁当なんか。田井中になんか言われたか」
「いや、そうじゃない。まあ、律に言われて知ったってこともあるけど」
「ん?」
「播磨くん、今日はお昼持ってきてないだろう?」
「ん? ああ」
「だから、これはこの前のお詫びというか」
「お詫び?」
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